●春の北海道へ行ってきました。
2003年5月9日〜10日

国産のパン用小麦として、その高い品質でブランドイメージを作り上げてきたハルユタカコムギ。
でも、病気に弱かったり、穂発芽しやすかったり…収量の少なさから生産農家が離れて
いってしまいます。このままでは、はるゆたかブレンドが危ない!!

雪解け1ヶ月の北海道の小麦畑を訪問しました。
初冬まき、春まき、いずれのハルユタカの苗も順調に育っていました。
ハルユタカコムギの復興を公約に入れた、前職の江別市長さんも選挙で再選を果たしたそう
です。土門喜一郎さんのように、ハルユタカ小麦にこだわり、情熱を注いでいる方もいます。
(今回、そんな土門さんを応援したくて、メロンの産直を請け負ってきました)

もちろん北海道の恵みはハルユタカだけではないです。
その他の豊富な国産小麦や、北海道ならではの産物、農業共同研究センターでは、
今後の農業のあり方なんかもレクチャー受けてまいりました!!

まずは北海道らしい風景を。
十勝の小麦畑です。
種類は秋まき小麦の主流、ホクシン。
緑色のじゅうたんがどこまでも続く様はさすが
国産小麦のふるさと、ですね。
ビート(砂糖だいこん)も北海道の主要
作物です。今ごろはちょうど苗を植え付けたばかり。
遠くに見えるのはこの日超えてきた
日高山脈。峠では雪が降ってました…。
夕張郡の土門農園のハルユタカコムギ。
当店の石臼挽き全粒粉の小麦です。
発芽から約一ヶ月です。
今年の出来はどうだろう。
ハルユタカコムギの苗のアップ。
春まき小麦ですから上のホクシンに
比べるとまだ短いです。
これから収穫までの3ヶ月間、北海道の太陽と
水で驚くほどのスピードで成長します。

メロン園でつるの成長を説明する
土門喜一郎さん。
ハルユタカを育てるのと同じような情熱を持って
無農薬有機肥料で健康な苗を育てます。
もちろん受粉はミツバチ任せ。
テーブルの上に注目。二つに割っただけの
夕張メロンをでっかいスプーン添えてドンと
出されました。こ、こんな贅沢生まれて
初めてです。うれしいよぉ〜。ちなみにこれは
昨年夏の写真。今年はまだこんなです。↑

日本でただ一ヶ所、手作りでんぷん(片栗粉)
の製法を守りつづける更別の神野正博社長。
どっちの料理ショーで本日の特選素材として
紹介された粒子が大きく、吸水力にすぐれた
コシのあるでんぷんです。
産業遺産にも指定されている工場です。
十勝産だけのじゃがいもを地下水で洗う様は、
まるでイモを洗うよう…(あたりまえか)自然沈殿法で
真っ白なでんぷんが出来上がります。
から揚げに最適!

北海道農業研究センターです。
次代のパン用粉品種キタノカオリをはじめ、
ルチンの多いダッタンソバや赤肉のじゃがいも
など新しい品種が次々と作り出されています。
案内していただいた畑作研究部長の
桑原先生。人工衛星からの画像を元に
小麦刈入れの適期を判断するシステムを
開発したり生産物のトレーサビリティをデータ
ベース化、ITを活用する先端農業家です。